第40回 2019 – 2020 日本カー・オブ・ザ・イヤー 選考委員別配点表
No | 氏名 | ダイハツ/タント/タントカスタム |
トヨタ/カローラ/カローラツーリング |
トヨタ/RAV4 |
ニッサン/ミツビシ/ニッサン デイズ ミツビシ eKクロス/eKワゴン |
ホンダ/N-WGN/N-WGN Custom |
マツダ/MAZDA3 |
BMW/3シリーズ セダン |
ジャガー/I-PACE |
ジープ/ラングラー |
メルセデス・ベンツ/Aクラス/Aクラス セダン |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 |
青山 尚暉 ▼コメント ▲閉じる |
10 | 2 | 5 | 3 | 5 | |||||
【トヨタ RAV4】 日本市場に復活したトヨタRAV4は、クロスオーバーブームの中、クロスカントリー方向へと舵を切った、骨太なコンセプトを持つ本格SUV。トヨタ最新のプラットフォーム、世界最高の熱効率も自慢のダイナミックフォースエンジン、世界初のオン/オフを問わない走りの気持ち良さと曲がりやすさを実現したダイナミックトルクベクタリングコントロール、そしてヘルプネット=SOSコールなどを採用するとともに、クラス最大級のラゲッジスペースを確保。HVモデルは20km/Lを超える実燃費と、災害時に大いに役立つ、非常時給電システムをも備えたAC100V/1500Wコンセントを用意。走破性の高さとともに、万一の際、頼りがいある電源車としても機能。特に専用通信機(DCM)を全車に標準化したところは、コネクティッドカー時代を象徴。オペレーターサービスやヘルプネットは、社会問題にもなっているあおり運転被害時などにも絶大なる安心をもたらしてくれる。まさに、今の日本に必要な万能車でもあるところを評価した。また、2020年中に加わるというPHVも待ち遠しく、期待したい。 |
|||||||||||
2 |
安東 弘樹 ▼コメント ▲閉じる |
4 | 10 | 3 | 5 | 3 | |||||
【マツダ MAZDA3】 まずは突出した美しい内外装。造形だけでなく質感も伴う内外装に包まれて、この車をドライブすると、運転という行為が目的地に移動する為の手段ではなく、目的になり得る、と思わせてくれます。特に、そのMTは、クラッチの絶妙な踏反力を含めた操作感が秀逸で、個人的には、ずっと変速操作をしていたいと思いました。ディーゼルエンジンのモデルでトルクに乗り、長距離をドライブすると快適だと思いますが、ガソリンエンジンやこれから販売される圧縮着火(SKYACTIV-X)エンジンに設定されているMTを駆使して、さりげなくワインディングロードを楽しむ。等、運転自体を楽しみたいと思わせてくれる稀有なクルマです。たまにショーウィンドに映る自車を見て満足感も得られるでしょう。但し前述のSKYACTIV-Xエンジンのモデルが他のエンジンモデルより高価になる為、その恩恵をどれ位のユーザーが実感できるか、心配ではあります。ディーゼル「並み」のトルクと燃費をガソリン「並み」のスムーズさで実現、と謳っていますが、中途半端と取られる可能性は否めません。個人的には同じクルマの電動化モデルに期待しているのも本音です。 |
|||||||||||
3 |
飯田 裕子 ▼コメント ▲閉じる |
10 | 5 | 4 | 3 | 3 | |||||
【トヨタ RAV4】 オンロード/オフロードの垣根を取り払ったSUVやクロスオーバーモデルは他にもある。RAV4で改めてトヨタのハイブリッドの成熟ぶりを実感。さらにFFでも良いけれど、今回は4WDを含めて高評価させていただいた。RAV4の舗装路、雪、ラフロードの万能ぶりは万人に優しい。とりわけ4WDはそれぞれのパワートレーンに適した4WDを開発するほどこだわり、でも少しも泥臭くないし、泥を嫌ってもいない。そんなムードがデザインや走りからも感じられる使い勝手のいいSUV。日本の道路でも世界でも愛されそうな万能性を比較的手頃な価格で手に入れられるまさに日本車ならではの良さが詰まっていると思う。FFでも良いけれど・・・。 |
|||||||||||
4 |
石井 昌道 ▼コメント ▲閉じる |
7 | 1 | 5 | 10 | 2 | |||||
【BMW 3シリーズ セダン】 スポーツセダンとしてのキャラクターを強く打ち出して、ダイナミクス性能を磨きあげた。ガソリン、ディーゼル、ATなどパワートレーンの実力も高く、ドライバビリティは秀逸。その上でコネクテッド、ADASなどもトップランナー。 |
|||||||||||
5 |
石川 真禧照 ▼コメント ▲閉じる |
6 | 10 | 5 | 3 | 1 | |||||
【トヨタ RAV4】 歴史的にはクロスオーバーSUVというジャンルを日本に定着させた先駆者。その精神を四半世紀にわたり受け継いできたクルマ造りへのこだわりから、新型では3タイプの4WD方式を採用し、ユーザーのニーズにこたえるという開発陣のきめ細かいクルマ造りに対して、最高点を付けました。 |
|||||||||||
6 |
石川 芳雄 ▼コメント ▲閉じる |
2 | 10 | 4 | 7 | 2 | |||||
【トヨタ RAV4】 3種類の異なる4WDシステムを用意して国内に復活再登場となった新型RAV4は、そのワイルドなスタイリング共々、SUVが持つ楽しさをストレートに表現した一台でした。モーターによる後輪の駆動力を引き上げたハイブリッドのE-Fourは、かなりシャープな立ち上がり加速を味わわせてくれる上に、オフロードではパワーでリヤを振り出して姿勢をコントロールするような走りも楽しめました。エンジンモデルの最上位となるアドベンチャーが採用するダイナミックトルクベクタリングAWDは、左右後輪に電子制御多板クラッチをそれぞれ採用する事で左右のトルク配分も制御。その結果アンダーステアが極めて少なく、ターンイン後は積極的にアクセルを踏み込むほどにグイグイと曲がって行く様が感動的でした。爆発的に人気が盛り上がった事で、今やクルマの基本形のひとつとなったSUVですが、その走りの楽しさをここまで素直に打ち出したクルマはRAV4が初だと思います。 |
|||||||||||
7 |
今井 優杏 ▼コメント ▲閉じる |
3 | 10 | 2 | 6 | 4 | |||||
【トヨタ RAV4】 今年の一台として、RAV4に10点を投じます。カッコいい!だけじゃなく、3種類もの四輪駆動システムが用意されて、きちんとユーザーが懐具合や行きたい場所に合わせてシステムを選べる、というところがユニークですし、名前の中に入った”4”の文字が表すとおり、どれもとても質感の高い制御でした。特に悪路での走破性はいずれのシステムも自分の運転の腕を増幅させてくれるかのような、ナチュラルかつ正確なもの。特にトルクベクタリング制御の作動範囲は、おせっかいに傾きすぎていないのも良かった。国産SUVらしい気遣いに溢れた仕上がりと、士別の地で走り込んだという走りの味付けに感動しました。BMW 3シリーズセダンは高級感と先進を叶え、よりドラマチックに進化していました。ラングラーは特に2Lエンジンに。軽やかで素直、シリーズで一番好きなハンドリングです。MAZDA 3はスカイアクティブXの鋭い走りとエンジニアさんの執念の開発に!MTの鼻先の軽さがとても良かったです。カローラ/カローラツーリングも劇的進化に鮮烈な驚きでした。スタンダードを塗り替えつつも変化を恐れず、かつ顧客思いの開発に胸を打たれました。 |
|||||||||||
8 |
太田 哲也 ▼コメント ▲閉じる |
5 | 10 | 4 | 1 | 5 | |||||
【マツダ MAZDA3】 スペックでは現れない、走りと乗り心地のバランスやリニアさ、操作系などのフィーリングが作り込まれて、クラスを超えた上質感を持つクルマとなった。一般的には地味ではあるが、内燃機の可能性を広げる取り組みも評価する。 |
|||||||||||
9 |
大谷 達也 ▼コメント ▲閉じる |
4 | 4 | 5 | 10 | 2 | |||||
【マツダ MAZDA3】 これまで多くの自動車メーカーが挑戦しながら実用化できなかったHCCIを部分的にせよ商品化したこと。日本は技術立国といわれながら、近年は本当の意味で革新的な技術があまり登場しなかったので、今後の自動車メーカーが目指すべき方向性としても注目される。運転する楽しさにフォーカスしたクルマ作りにも強い共感を覚える。デザインの美しさ、インテリアの質感の高さも日本車の常識を打ち破るもの。価格は決して安くはないが、高付加価値かつ高利益率の製品を世に送り出すことこそ、資源の少ない日本の経済を活性化するために必要なことと考える。 |
|||||||||||
10 |
岡崎 五朗 ▼コメント ▲閉じる |
6 | 6 | 10 | 2 | 1 | |||||
【マツダ MAZDA3】 日本カー・オブ・ザ・イヤーにデザイン賞はない。であるならデザイン評価を本賞に含める必要があるだろう。MAZDA3の外観デザインは、カッコいいとか美しいとか個性的とか、そういった単純な感想のレベルを超え、周囲の空気感を変えてしまうほどのオーラを漂わせている。感情にこれほど強く訴えかけてくるデザインのクルマが日本から出てきたことを歓迎するとともに高く評価したい。SKYACTIV-Xも魅力的だが、1.5Lエンジンを積むエントリーグレードであっても足回りや遮音性に手抜きは一切なく、硬質感としなやかさが同居した質の高いドライブフィールを味わえる。この内容で220万円台スタートはコストパフォーマンス的にも大いに魅力的だ。 |
|||||||||||
11 |
岡本 幸一郎 ▼コメント ▲閉じる |
10 | 2 | 4 | 6 | 3 | |||||
【トヨタ RAV4】 のちのち振り返ったときに、その年をもっとも象徴する何かを感じさせるクルマに例年も10点を投じてきましたが、2019年はRAV4とします。日本市場に復活したRAV4は、都会的に洗練されていながらクロカン的な武骨さも持ち合わせていて、走行性能や実用性など車両自体の完成度も非常に高い。それをリーズナブルな価格で提供していることもポイントが高いです。世のSUVブームを代表する存在に違いなく、そうした価値が多くの人の心に響いたことは、予想をはるかに上回る売れ行きでも明らか。2019年の日本カー・オブ・ザ・イヤー受賞車に最も相応しい1台だと思います。輸入車勢では、セグメントのベンチマークとしてデザイン、走行性能、先進技術などあらゆる面で期待に応える内容のモデルチェンジをはたし、日本市場にも根ざしたBMW3シリーズをもっとも評価します。 |
|||||||||||
12 |
小沢 コージ ▼コメント ▲閉じる |
7 | 4 | 10 | 2 | 2 | |||||
【マツダ MAZDA3】 他にない着眼点の独自エクステリアデザインが美しく、希薄燃焼エンジンが面白い。エンジンは体感的にはさほど新しいものはないが、今後のさらなる進化を信じて。独自の走りのコンセプトもユニーク。今の個性と技術がないと生き残れない時代に、この広島流物作りがどこまで通用するかが見物。いろんな方面、意味においての挑戦が感じられ、そのスピリッツをなによりも評価したい。 |
|||||||||||
13 |
片岡 英明 ▼コメント ▲閉じる |
4 | 10 | 6 | 4 | 1 | |||||
【トヨタ RAV4】 久しぶりに日本市場に帰ってきたRAV4は、一級の実力を秘めた本格派のSUVに生まれ変わっていた。長く付き合える機能的なデザインに加え、販売の多くを占める4WD仕様はパワーユニットとグレードによって3タイプを設定している。とくに世界初のダイナミックトルクベクタリングAWDを採用したアドベンチャーは、卓越したオフロード走破性を実現した。オフロードや雪道で安心感のある走りを見せるだけでなく、オンロードでも洗練されたハンドリング性能を身につけ、気持ちよくロングドライブを楽しむことができる。また、しなやかな乗り心地と優れた静粛性など、快適性も高い。ハイブリッド車はパンチの利いた加速を見せ、実用燃費も優れている。優れた旋回コントロール性も美点だ。キャビンは広く、前方の視界も優れている。ラゲッジルームも満足できる広さだ。ロサンゼルスオートショーではプラグインハイブリッド車もお披露目され、次のステップへの期待を抱かせた。RAV4は日本だけでなく北米でも大ヒットしているグローバルカーで、日本カー・オブ・ザ・イヤーにふさわしい新型車だと思うから10点を与えた。 |
|||||||||||
14 |
桂 伸一 ▼コメント ▲閉じる |
3 | 10 | 7 | 3 | 2 | |||||
【トヨタ RAV4】 厳ついマスクに個性的なスタイリングは、どこか気になる存在感の持ち主。クルマとして、まずそこが魅力。3タイプの4WDシステムを持つ事も評価するが、何よりもトヨタ初の曲げるための4WDシステムと、その優れた制御技術を何よりも高く評価する。 |
|||||||||||
15 |
金子 浩久 ▼コメント ▲閉じる |
3 | 6 | 10 | 4 | 2 | |||||
【ジャガー I-PACE】 これまでジャガー各モデルに継承されてきた魅力と価値を、EV(電気自動車)という新しいフォーマットであっても見事に投影している点を評価した。パワートレイン以外にも新しい技術的なトライが実を結んでいる。また、EVであってもジャガーらしい運転の喜びが備わっている。 |
|||||||||||
16 |
河口 まなぶ ▼コメント ▲閉じる |
2 | 7 | 10 | 4 | 2 | |||||
【マツダ MAZDA3】 今年乗ったクルマの中で、乗った瞬間の衝撃の大きさが圧倒的であり、他に比べるものがないほどの驚きと感動を覚えた。日本のプロダクトが、ついにここまで来たのか! と思えるほどの完成度の高さと商品力の高さをマツダ3は感じさせた。だから私は「VWゴルフを超えた」と表現したほどだ。またマツダというブランドがいま、その価値を変えようとする皮切りのモデルとして、極めて象徴的な存在だといえるだけの、細部にまでおよぶ徹底した作り込みにも深く感心を覚えた。さらに新たなSKYACTIV-Xという未曾有のエンジンを完成させて市販にこぎつけたことに、まだまだ内燃機関の可能性を感じた。加えてマツダ3に端を発するスモールプラットフォームには、今後の電動化対応をしっかりと果たしていたことにも感銘を受けた。こんな具合であらゆる面で高く評価できるが、当然完璧ではない。パワーソースの決定力や足回りの硬さなど、まだ磨くべき点も散見する。しかしながら、それらを払拭して余りある魅力を持った1台が誕生したと感じたし、新たなブランド価値が生まれるだろう予感を覚えたことを評価し、今年の日本カー・オブ・ザ・イヤーに相応しい1台と決めた。 |
|||||||||||
17 |
川島 茂夫 ▼コメント ▲閉じる |
3 | 10 | 6 | 4 | 2 | |||||
【トヨタ RAV4】 一言でまとめれば「SUV再考」となりますが、クルマが生活や人生の楽しさを拡げるために大きく影響する存在である事を再確認させてくれました。基本概念ではSUV全般にも通じるのですが、オンロード志向の強まりやスペシャリティカーのバリエーションとしてのSUVなど多様化が加速しSUVの本質が分かりにくくなっているだけに日常からアウトドアレジャーまで広範囲でカバーできるSUVにこれまで以上に注目する必要があり、その条件を現実を踏まえて高水準で達成したのがRAV4だと考えます。オフロード走行や一般乗用車では踏破が難しい状況でのレジャーは利便性の高い地域に暮らすユーザーにクルマを所有する価値の再提案になると思います。また、乗用車としての進化も見逃せません。今後、ガソリンエンジンの主流となると思われる大量クールドEGRと急速燃焼による高熱効率化、オン&オフロード性能をパワートレーンの適性やコストに応じて最適化した3タイプの4WDシステム、実践性能を高めた運転支援システム等々、ハードウェアや性能面の各論でも高く評価できます。 |
|||||||||||
18 |
河村 康彦 ▼コメント ▲閉じる |
10 | 6 | 2 | 2 | 5 | |||||
【トヨタ カローラ/カローラツーリング】 世界の同クラス・モデルと直接比較を行っても、高い動的性能を実現。ボディ・タイプやパワーユニットの違いに関わらず、”走る・曲がる・止まる”をドライバーの意志に沿って忠実に実現してくれる稀有な存在。「おちょぼ口」なフロントマスクや、傾斜の強過ぎるウインドシールド(フロントガラス)、そして何よりも、「すべてを刷新させたのに、なぜ名称だけが”昔の名前で出ています”」なのか・・・、と、相容れない思いが残る部分はいくつかあるものの、それでも今や紛れもなく「日本が誇るべき1台」としてその存在を世界に情報発信したいことから、『カローラ』が本賞受賞に相応しいと判断した。 |
|||||||||||
19 |
木下 隆之 ▼コメント ▲閉じる |
10 | 6 | 1 | 5 | 3 | |||||
【トヨタ RAV4】 保守的にならず、楽しく豊かなカーライフの創造に挑んだ精神を高く評価しました。数年後に振り返ったとき、記憶に残るであろうクルマであることを評価しました。 |
|||||||||||
20 |
日下部 保雄 ▼コメント ▲閉じる |
10 | 3 | 2 | 3 | 7 | |||||
【トヨタ RAV4】 2020年度にはグローバルで100万台の販売が見込まれるSUVは世界でも稀であり、日本だけでなく世界で高い支持を得ている。世界に発信できる日本カー・オブ・ザ・イヤーに相応しいと考える。機構的にもハイパワーなハイブリットとコンベンショナルなガソリンエンジンを用意し、ベースグレードのFFに加えて3種類のAWD機構を車種に応じて投入するなど、どの車種でも高い安定性と旋回性を得ている。アドベンチャーグレードに搭載されたダイナミックトルクベクタリングAWDはハンドリングの楽しさのみならず、アクティブな危険回避を可能にした。初代RAV4のキャラクターを今に継承することができた。 |
|||||||||||
21 |
九島 辰也 ▼コメント ▲閉じる |
10 | 6 | 5 | 3 | 1 | |||||
【トヨタ RAV4】 時代がクロスオーバー方向へ進むSUV業界において、あえてのオフローダーテイストのコンセプトには驚かされました。しかも、実際のオフロードでの実力もそれなりにありますし、一般道や高速道ではクロスオーバーに負けない快適さも合わせ持ちます。さらにいうと、アメリカを筆頭にすでに販売台数も好調に伸びているとか。ということは、マーケットはこの方向を欲していたのでしょう。それらを鑑み、RAV4がまた新たな潮流をつくるような気がします。 |
|||||||||||
22 |
工藤 貴宏 ▼コメント ▲閉じる |
3 | 10 | 3 | 6 | 3 | |||||
【トヨタ RAV4】 RAV4は日本市場でしばらくお休みしていて3年半ぶりの復活ですが、新型を発売したら瞬く間に人気となったのは2019年の新車業界におけるトピックのひとつでした。しかし、その理由を考えてみるとRAV4の注目すべきポイントが見えてきます。SUVをアクティブに使うユーザーにとって荷室の使い勝手は需要ですが、RAV4クラス最大級の広い荷室など優れたパッケージングが秀逸。さらに、新開発のテクノロジーを盛り込みつつ、それでいて手の届きやすい価格に抑えていることも見逃せません。そんな総合力を評価しました。走りだけでなく燃費にもメリットがある新開発の4WDシステム、そしてCVTやハイブリッドシステムといった従来よりも人間の感覚に寄り添ったパワートレインなどユーザーが実際にメリットを得られる技術が多いことにも注目しました。さらに、2020年の夏に発売する、環境性能と動力性能を高い次元でバランスさせた新開発プラグインハイブリッドシステムの新しい方向性も興味深いものです。 |
|||||||||||
23 |
国沢 光宏 ▼コメント ▲閉じる |
10 | 3 | 2 | 4 | 6 | |||||
【トヨタ RAV4】 日本車の面白さは1)経済性が高く、2)それでいて安心であり、3)楽しさを併せ持ち、4)ユーザーのニーズをしっかり抑え、5)リーズナブルであることだと思う。RAV4は全ての項目で高い評価が出来ます。世界TOPクラスの性能を持つ自動ブレーキに代表される運転支援システムなど装備して260万円というスターティングプライスや、凝った4WDシステム、驚くほど燃費の良いハイブリッド等々、今年発売されたクルマの中では最も優れていると思います。 |
|||||||||||
24 |
五味 康隆 ▼コメント ▲閉じる |
2 | 10 | 2 | 9 | 2 | |||||
【トヨタ RAV4】 多様性が魅力のSUVのなかでも、特性が異なる複数の4輪駆動システムと動力源さらにはデザインを備えて、使用環境や好みに応じた選択の幅を持たせてきたこと。そして優れた走行性能や上質な日常走行性能まで備えていることを評価しました。 |
|||||||||||
25 |
こもだ きよし ▼コメント ▲閉じる |
3 | 4 | 5 | 10 | 3 | |||||
【BMW 3シリーズ セダン】 BMW3シリーズ駆け抜ける歓びを貫き、再びこのセグメントのベンチマークになったBMW3シリーズは、2020年モデルではこのモデルのデビュー当初より乗り心地も良くなっている。先進装備はACCだけでなく、高速道路上に限るが渋滞中に60km /h以下ならハンズオフで走れる新しい機能も盛り込んでいる。オートパーキングによる縦列駐車、車庫入れの機能も向上し、さらに50mまでの後退なら来た道を覚えていてハンドル操作はクルマがやってくれるという装備も標準で付いてくる。ハンドリング、乗り心地といった動的な性能だけでなく、質感の高さや美しさに関しても高いレベルで仕上がっている。ラインナップも豊富で、4気筒ディーゼル、4気筒と6気筒のガソリン、2輪駆動、4輪駆動も選べるから、住んでいる場所やライフスタイルに合わせて選ぶことができるのも嬉しい。 |
|||||||||||
26 |
斎藤 聡 ▼コメント ▲閉じる |
5 | 3 | 10 | 6 | 1 | |||||
【マツダ MAZDA3】 マツダ3は、マツダが人とクルマとの関係を研究し、乗りやすいクルマ、一体感のある走りを追い求めてきた一つの到達点であると思う。例えば、ハンドル操作とクルマの動きがピタリと一致する操縦性、微細なアクセル操作からドライバーの意図を正確に読み取り応答してくれるエンジン制御などに、マツダのクルマづくりへの取り組みがよく表れている。エンジンでは、点火制御圧縮着火の技術を考案し、量産・実用化した点も高く評価すべきであると思う。この技術は内燃機関の将来に可能性を広げるものである。これらの理由から、マツダ3は今年の日本カー・オブ・ザ・イヤー・カーとして相応しいクルマであると思うので10点を投じる。 |
|||||||||||
27 |
斎藤 慎輔 ▼コメント ▲閉じる |
3 | 6 | 1 | 5 | 10 | |||||
【ジャガー I-PACE】 今年度は昨年以上に悩みました。国産車に頑張ってほしいという思いはありましたが、最高得点を差し上げるのに躊躇せずに済むものがありませんでした。そうした中で、時代性を考慮し、ダイナミック性能と快適性のバランスの高さ、現時点では納得できる航続距離、内外装の仕上がり等から、ピュアEVのジャガーI-PACEを10点としました。価格面で一般的ではないのは事実ですが、ブランドポジション、実際のバッテリー搭載量をはじめとした内容からすると、妥当とも考えられます。何より、ジャガーランドローバーは、自動車メーカーとして小規模ながら、昨今の主流であるSUVで、EV専用車両を早いタイミングで投入した点なども高く評価しました。トヨタRAV4は、数値よりも感覚性能を重視し、重視する性能とそうでない箇所の取捨選択をはっきりさせてきた点などにトヨタのクルマ造りの変化を感じさせるものとなっており、それが走りの楽しさにも繋がっていたことなどを評価しました。 |
|||||||||||
28 |
佐藤 久実 ▼コメント ▲閉じる |
10 | 2 | 5 | 5 | 3 | |||||
【トヨタ RAV4】 オンロード志向のSUVが主流の中、本格的4WDを搭載し、オフロードの走破性を備える性能&デザインとした。デザインから技術まで、チャレンジングな姿勢が伺える。もちろん、オンロードでも気持ち良く走れ、日常から非日常まで使い倒せるクルマ。そして何よりも、発売から7か月で約43 |
|||||||||||
29 |
塩見 智 ▼コメント ▲閉じる |
3 | 10 | 5 | 5 | 2 | |||||
【トヨタ RAV4】 RAV4は大胆で若々しいスタイリングが第一印象でインパクトを感じさせただけでなく、時間がたっても見飽きず魅力的。随所に八角形のモチーフが取り入れられた内装には遊び心が感じられ、使い勝手もよい。ガソリン車が採用するダイナミックトルクベクタリングAWDも、ハイブリッド車が採用する、新たに前後輪トルク配分が100:0〜20:80で可変となったE-Fourも、それぞれに旋回性能とトラクション性能の両立が図られ、低ミュー路で安心感が高く、走らせて楽しい。悪路での挙動も頼もしい。日本のみならず世界中で人気があるのも納得。 |
|||||||||||
30 |
島崎 七生人 ▼コメント ▲閉じる |
10 | 2 | 5 | 7 | 1 | |||||
【トヨタ RAV4】 RAV4の開発をまとめた佐伯CEは「日本専用という言葉はまったくない。どこでもお客様の考えは同じ」という。この考えを聞き、RAV4を国内市場にカムバックさせたのはビジネス上の事情だけではないことがわかった。走り、実用性、快適性、燃費性能など、今求められているSUVの本質を高バランスでカタチにしてあるクルマだ。 |
|||||||||||
31 |
島下 泰久 ▼コメント ▲閉じる |
4 | 10 | 1 | 9 | 1 | |||||
【トヨタ RAV4】 ワイルドさを前面に出したデザインに、3種類の4WDシステムの設定など高い走破性を打ち出した新型RAV4は、SUVが一般化してきた市場で、敢えてSUVにしか実現できない楽しさ、ワクワク感を強くアピールしている。思えば、四半世紀前にデビューした初代RAV4は、乗用車ライクなデザインと走りで、クロスカントリー4WDから派生したモデルに対抗する存在として登場したわけで、つまり同じ車名でありながら立場は180度逆転したと言っていい。しかし、それはポリシーが無いわけではなくむしろ逆。つまりRAV4とは、4WDにこだわりながら市場や世の中を、敢えて違った視点や角度から見ることで、楽しさを提供するSUVなのだろうと、私は解釈した。この鮮烈なコンセプト、そしてそれを確かに具現化したデザインや走りなどハードウェア、更には内容に対して買い求めやすいと言える価格に、トヨタの攻めの姿勢、意欲を強く感じ、今年を象徴する1台として相応しいと評価した。 |
|||||||||||
32 |
嶋田 智之 ▼コメント ▲閉じる |
5 | 4 | 10 | 2 | 4 | |||||
【BMW 3シリーズ セダン】 1975年に誕生した初代から数えて7代目となっても、軸足を大きくブレさせることのないクルマ作りを続け、スポーツ・セダンというカテゴリーをリードし続けてきていることに、まずは敬意を表したい。これだけの長きに渡って多方面からドライバーに快い刺激を届ける“実用車”を作り続けるのは、そう簡単なことではないからだ。それだけなら“今年の1台”にはなり得ないが、7台目はセダンとしての使い勝手や昨今クルマに求められる諸々も向上させながら走りの質に関わる部分を全方位的に進化させたばかりか、デビューから1年足らずで改良の手を入れて乗り味をさらに磨いてきている。その執念というか、哲学めいたものには心を打たれる。クルマに詳しいマニアのみにならず、ステアリングを握る誰しもが、クルマを走らせる楽しさや喜びというものに、自然と浸れるに違いない。 |
|||||||||||
33 |
清水 和夫 ▼コメント ▲閉じる |
10 | 4 | 4 | 4 | 3 | |||||
【トヨタ RAV4】 グローバルに活躍できる環境性能と安全性能、さらに走りが楽しく快適性も高い。プラットフォームはカムリ由来の大型FFモデルを使うが、実際の走りは大きさを感じさせないダイナミクスを持っている。パワートレーンは高速燃焼とハイブリッドを組み合わせ、燃費だけの電動化ではないことを示している。トヨタブランドで市販されるが、その走りの質感はすでにレクサスを超えたかもしれない。欧州車のSUVと走りで対抗できる性能を持っている。 |
|||||||||||
34 |
鈴木 直也 ▼コメント ▲閉じる |
5 | 10 | 1 | 4 | 5 | |||||
【トヨタ RAV4】 大量生産という言葉にはどことなくネガティブなニュアンスがあって、ほとんどの人が注文生産とか手造りといったエクスクルーシヴなモノを好む。そういう意味で言えば、RAV4はグローバルで年間80万台も生産される超大量生産車。クルマを嗜好品として見た場合、マニアックに好まれる要素は薄い。しかし、ぼくは今度のRAV4には大量に造るからこそ可能となった凄みを感じるのだ。それはたとえば、新たに用意されたベクタリング4WDシステムだったり、驚くほどパワフルになったハイブリッド4WDの進化だったり、TNGAプラットフォームによる優れたシャシー性能だったりするわけだが、それを300万円前後のリーズナブル価格で商品化するためには、やはり「数の力」が必須。いいクルマを造るだけでは不十分で、さらに「優れたコスパ」というダメ押しをするには、年間80万台というパワーが必要なのだ。いいクルマであると同時に、コストパフォーマンスのいいお買い得車でもある点が、今回ぼくがRAV4を日本カー・オブ・ザ・イヤーに選んだ最大の理由だ。 |
|||||||||||
35 |
瀬在 仁志 ▼コメント ▲閉じる |
3 | 4 | 10 | 6 | 2 | |||||
【マツダ MAZDA3】 スカイアクティブコンセプトは第二世代へと移り、今後の展開を注目していた中、マツダ3は新設計のシャシーやエンジン技術を投入して、期待以上の作りこみを行ってきた。乗り心地の固さなど気になる点は見受けられるものの、無駄な動きを排した精度の高いサスペンションによって音や振動の発生を低減し、次世代に向けての質の高い車作りへの第一歩を踏み出したことを実感。プレミアム感あふれるボディフォルムやインテリアを含めて、イヤーカーにふさわしい上質なモデルとして評価した。 |
|||||||||||
36 |
高山 正寛 ▼コメント ▲閉じる |
1 | 8 | 10 | 5 | 1 | |||||
【マツダ MAZDA3】 新世代商品群のトップバッターを担う重圧の中、特にファストバックのデザインはアートとも言える大胆かつこれまでのカーデザインに対する挑戦とも思えるもの。実はセダンのフォーマルな美しさも評価しており、その点だけでもこのクルマの存在意義は十分に感じる。パワートレーン関係では「SKYACTIV-X」の発売が遅れるなど細かな部分の戦略ロスはあったが、限られたリソースを最大限に活用することで単純にこのクルマだでなく、今後のマツダのクルマ作りを世界に発信する1台に仕上がっている。またこれまであまり注力してこなかったインフォテインメント&テレマティクス領域に関しても大きくメスが入り「純正オーディオの大幅なレベルアップ」「トヨタのリソース活用による独自のテレマティクス戦略」など見所も多い。良い意味でクセの強いスペシャリティ的要素が強いが、誰にも真似の出来ないクルマ作りは高く評価したい。 |
|||||||||||
37 |
竹岡 圭 ▼コメント ▲閉じる |
2 | 10 | 2 | 7 | 4 | |||||
【トヨタ RAV4】 オンロードからオフロードまで気軽に楽しめる、本格派SUVに仕上がっていたのが好印象でした。AWDシステムも従来型、HVのモーター型に加え、世界初となる新4WDシステム「ダイナミックトルクベクタリングAWD」も用意されていたのには驚きました。これがまた、前後トルク配分+後輪トルクを左右独立で制御することによって、狙ったところをスムーズに駆け抜けられる走り味を持ち、また2WDで十分な時は切り離して燃費向上を図りと、今の時代に即していたのも好ポイント。と、まぁ、そんなことはさておき、SUVなのにも関らず、街中で毎日を過ごすのに楽しく気持ちの良いクルマであり、SUVだからこそ、アウトドアでどんなところを走っても安心して頼れるクルマだということが最大のポイントです! |
|||||||||||
38 |
田畑 修 ▼コメント ▲閉じる |
4 | 10 | 8 | 1 | 2 | |||||
【マツダ MAZDA3】 欧州のCセグメント車と並んでも埋もれない際立つスタイル、新設計のプラットフォームが生み出す操縦安定性や衝突安全性など、80点主義となりがちな日本車にはなかった強い意志が感じられる。ファストバック(ハッチバック)、セダンともにプレミアム感のあるデザインで仕上げられ、室内に目を移すとスイッチ類の操作感にもこだわるなど、使う者の立場に立った開発がなされ、所有する歓びと移動する楽しさをバランスよく両立させている。エンジンバリエーションもベーシックな1.5Lガソリンからディーゼルまでそろえ、トランスミッションもATだけでなくMTも用意するなど幅広いニーズに対応。圧縮着火ガソリンエンジンを世界で初めて実用化した功績も高く評価できる。また、あまり日本ではとりあげられていないが、欧州のユーロNCAPではなみいるプレミアムクラス車を押しのけて前席乗員保護性能で高得点を得ており、総合的に見てもイヤーカーにふさわしいと判断した。 |
|||||||||||
39 |
千葉 匠 ▼コメント ▲閉じる |
2 | 7 | 10 | 4 | 2 | |||||
【マツダ MAZDA3】 ファミリーカーとしてさまざまな要素が求められるCセグメントで、ファストバックとセダンをこれだけ差異化し、どちらも従来ににないエモーショナルなデザインに仕立てたことは歴史的な快挙だと考えます。ボディの視覚的な重さが四輪に均等にかかるスタンスのよさ、無駄な要素がないシンプルさ、そしてボディサイドにS字を描く映り込みが走りの動的なクオリティを予感させ、運転すればその期待を裏切らない。デザインとエンジニアリングが同じゴールを目指した成果なのだろう。 |
|||||||||||
40 |
テリー 伊藤 ▼コメント ▲閉じる |
5 | 3 | 5 | 10 | 2 | |||||
【ジープ ラングラー】 11年ぶりのフルモデルチェンジ、キープコンセプトですが、ワクワク感は変わらない今すぐ軽井沢の山小屋に行きたくなってきた、そう感じさせる車はそうはない無骨なスタイルだが怖くはない、そこがいいのでは、強面の車が多くなる中、それとは違うアウトドアフェイスそこが良いのだ |
|||||||||||
41 |
中谷 明彦 ▼コメント ▲閉じる |
7 | 1 | 3 | 10 | 4 | |||||
【ジープ ラングラー】 極限のオフロード性能を持ちながら日常の実用性や快適性も備えた。日本全国どこにいても災害に見舞われる自然環境の変化が激しいこの時代に車が持つべき安全性を意図せずとも具現化している。スポーツカーの走行性能はサーキットなどに出かけなければ発揮できないが、いつ家の前のいつもの道が洪水に見舞われるかわからない時代。ジープ・ラングラーの持つ強靭さと踏破性の高さは所有すべき意義を見い出だせる。衝突安全や予防安全同様、災害にも強い走破性は「命を守る行動」を力強く支えてくれる。 |
|||||||||||
42 |
西川 淳 ▼コメント ▲閉じる |
5 | 5 | 3 | 10 | 2 | |||||
【BMW 3シリーズ セダン】 昨年とはうってかわって粒ぞろいの10ベストカーとなり、配点には大いに頭を悩ませた。配点はもちろんのこと、順位についても全く白紙で最終選考会に臨むなんてことは近年ほぼなかったこと。全車、特に軽自動車は乗り味に差が出るといわれる過給器の有無まで含めて同じ場所で乗り比べてみた結果、まずは純粋にクルマとしてよくできていると思った順序を決め、その上下関係において適当な点差を熟慮し、今年の配点を確定させた。国産車勢、特にトヨタの二台は同じクラスで比較した場合であれば欧州勢を凌駕するポテンシャルを秘めており、数年前までの同社製品と比べても格段の進歩している。けれども、カテゴリーという枠を外しての相対評価(筆者の場合)となる本賞においては、BMW3シリーズの乗用車としての完成度の高さと商品力の強さを純粋に評価したい。3シリーズはベースモデルの320iにおいて既にイヤーカーとして評価するに十分な資質が備わっており、これに現時点においても豊富なバリエーション展開(そして未来も)を考えあわせると、最高点の10点を配するに最適なモデルだと考える。 |
|||||||||||
43 |
西村 直人 ▼コメント ▲閉じる |
2 | 10 | 2 | 7 | 4 | |||||
【トヨタ RAV4】 選考委員を拝命した当初から次の2点が選考理由。1:「パーソナルモビリティとしての素養があるか」。2:「30年後の自分が安心して乗れるクルマ作りがなされているか」。10点を投じたRAV4はいずれも合致する。チーフエンジニアの佐伯禎一氏は「初代でご評価頂いた洗いざらしのジーンズ的なタフでカジュアルな感覚を現代風にアレンジし、本格的なオフロードでの走行性能も確保した」と語る。「カムリ」系列で使用しているプラットフォームを採用し大型化、これにより安全性能を高めつつ自由度の高い内外デザインが実現。同時に走行性能にもゆとりが生まれた。3つの4WDシステムは走り比べると違いは明確で好みに応じた選択ができる。感銘を受けたのは2.0Lモデル。排気量から想像するよりもずっと力強いからだ。ハイブリッドモデルも魅力的だが20〜40㎞/hあたりへの加速時に細かな振動がフロアやステアリングに発生。ここが惜しい。ベースのカムリから受け継ぐ弱点とのことで現在、改善が進むというが、市場導入後もこうした真摯な対応が続く点も評価させて頂いた。以上の理由から、今年の日本カー・オブ・ザ・イヤーにふさわしいと考え推挙致します。 |
|||||||||||
44 |
萩原 秀輝 ▼コメント ▲閉じる |
2 | 8 | 2 | 10 | 3 | |||||
【BMW 3シリーズ セダン】 3シリーズの立ち位置は、スポーツセダンである。ただ、歴代のモデルを振り返るとラグジュアリーセダンとしての価値も併せ持ち、その度合いは修正を繰り返してきたように思える。だが、現行モデルは原点に回帰し走りの性能を際立たせてきた。そのための取り組みとして、たとえば高性能化と高効率化を追求しシリンダーヘッドとエキゾーストマニホールドを一体化した新開発のエンジン(320iを除く)を投入。しかも、従来型式のエンジンが使い古されたわけではなく3シリーズ1世代分に満たないタイミングで進化させ、パワフルでありながら優れた燃費も実現している。その一方で、最新の運転支援システムを積極的に採用することも見逃せない。ハンズ・オフ機能付き渋滞支援機能やパーキング・アシストのためのカメラをドライブ・レコーダーとして活用可能な機能も用意。こうした、顧客が求める価値を正確に捉え提供していることを評価し、3シリーズに10点を投じた。 |
|||||||||||
45 |
橋本 洋平 ▼コメント ▲閉じる |
2 | 5 | 10 | 7 | 1 | |||||
【ニッサン デイズ ミツビシ eKクロス/eKワゴン】 軽自動車の常識を超えて造り込みを行ったことを評価したいと思う。その最たるものが普通車クラスのパワステモーターを奢ったところだ。これにより全車速でのステアリング支援を可能にするプロパイロットを実現。一方で従来の8倍細かく反応するモーターのおかげで、上質なステアリングフィールも手にすることができた。シャシーの造り込みも軽自動車とは思えぬ仕上がりであり、燃費にも配慮したタイヤを装着する割には乗り心地も走りも満足できるものがあった。また、NAモデルでも力不足を感じない動力性能にも納得できるものがある。インテリアの色彩や質感も高く、少々値は張る傾向が見られるが、ダウンサイジングを考えるユーザーに対してもこれなら軽自動車を勧められそうだ。 |
|||||||||||
46 |
ピーター ライオン ▼コメント ▲閉じる |
4 | 10 | 6 | 3 | 2 | |||||
【マツダ MAZDA3】 マツダ3には、多くの理由で一番高く評価する10点を与えます。まず、デザインが新鮮で美しい。マツダ独自の強いデザインのニュアンスを採用するファストバックの曲面は色気があると思いますが、セダン仕様は同クラスの中で最も美しい4ドアだと感じます。また、ラインナップが豊富であり、2種類のボディタイプに加え、エンジンはガソリン1.5Lと2L、そしてディーゼルとガソリンのエンジンの一番美味しいところをブレンドさせた革命的な2LのSKYACTIV-XにディーゼルターボのD 1.8Lも揃っています。さらにFWD/4WD、6速AT/6速MTも選べる。どのエンジンも十分な出力があり、燃費もライバルといい勝負。ハンドリングも素直だし、ステアリングは正確で手応えがいい。それに質感はクラストップだし、室内のオーディオシステムの音質もクラスのトップレベル。さらにシートも骨盤をしっかりとサポートするように設計されています。これだけのデザイン、走り、乗り心地、質感などを260万円から購入できることを高く評価します。 |
|||||||||||
47 |
ピストン 西沢 ▼コメント ▲閉じる |
1 | 7 | 2 | 5 | 10 | |||||
【BMW 3シリーズ セダン】 セダンに求められる以上の運動性と実用性を持ち、なおもドライバーに上質で快感さえ感じさせるフィーリングを持つ。自動車は道具ではなく、ドーパミン発生装置であることをあらためて感じさせるクルマであるから。 |
|||||||||||
48 |
藤島 知子 ▼コメント ▲閉じる |
3 | 10 | 4 | 4 | 4 | |||||
【トヨタ RAV4】 トヨタの新世代のクルマづくり「TNGA」を採用して作られた「RAV4」。頼もしいイメージと都会的な表情をもつクロスオーバーSUVとして2世代ぶりに復活を遂げた。走り出すや否や、運転者も同乗者も乗り味のよさにグッときてしまうこともさることながら、4輪駆動のシステムは3種類を設定。ユーザーがクルマを使うスタイルで選べるようになっている。スタイル、居住空間、実用性をバランスしたパッケージは、休日にレジャーに出掛ける道のりが豊かな時間となりそうだ。 |
|||||||||||
49 |
松田 秀士 ▼コメント ▲閉じる |
8 | 3 | 10 | 2 | 2 | |||||
【マツダ MAZDA3】 素晴らしいエクステリアデザインだ。インテリアも欧州車かと思うほどに質感が高い。日本車がここまでの内外装を造り上げられる時代がきたことを素直に喜びたい。ハンドリングは意表を突くリヤ・トーションビーム式サスペンション。廉価なモデルにしか使われない型式と思われがちなこのサスペンション型式の常識を覆すような乗り心地とハンドリングの両立。走るのが楽しい。10点の決め手となったのがSKYACTIV-X。このような高いハードルに向けて挑戦を続け達成する。この技術は将来必要になるもの。今後もさらに高みを目指して挑戦し続けるだろう。10点にふさわしいモデルだと思った。 |
|||||||||||
50 |
松任谷 正隆 ▼コメント ▲閉じる |
3 | 5 | 3 | 10 | 4 | |||||
【ジャガー I-PACE】 今年だから選んだ一台と言える。今年は大手メーカーがBEVをリリースし始めた電気自動車元年。その中にあって10ベストの中にたった1台というのが不思議な気もするが、数年のうちには半分以上がBEVになるのだろう。ジャガーはデザインからBEVの優位性を見せつけている。走行性能もモーターならではのトルク感と、静けさのバランスが未来的だ。ただし、まだまだバッテリーも重く、スポーティーとは言いがたいところもある。今後の課題は軽くスポーティーに仕上げていくこと、インフラを整備していくこと、そして自動運転に対して期待する部分も大きい。 |
|||||||||||
51 |
まるも 亜希子 ▼コメント ▲閉じる |
10 | 7 | 5 | 1 | 2 | |||||
【ダイハツ タント/タントカスタム】 子育てファミリーのイメージが強いタントですが、実は高齢者層のユーザーも多いという事実を踏まえ、「軽介護車両」という新たな提案をしてきたところに、これからの高齢化社会を見越した軽自動車の大きな可能性を感じました。介護世帯の要望も真摯に受け止め、介護する側だけでなく、介護される側の「できる限り人の助けを借りずに出かけたい」という気持ちに応え、乗降性や車内での移動、荷物の積み込みなどを劇的に進化させた点も素晴らしいと思います。またDNGA第一弾として、運転中の安定感や乗り心地の良さなど、基本性能の大幅な進化も感じられました。結果として、1台あればどんなライフスタイルにも役に立ち、長く愛用できるクルマになっていると思い、最も高く評価します。 |
|||||||||||
52 |
御堀 直嗣 ▼コメント ▲閉じる |
4 | 10 | 2 | 3 | 6 | |||||
【ホンダ N-WGN/N-WGN Custom】 ホンダN-BOXのプラットフォームを活用しながら、テレスコピック機構の採用やペダル配置、ペダル間の高さなど、正しい姿勢による適切な運転を促すことにより、ペダル踏み損ないや踏み間違いの要因の一つと考えられる懸念の解消に努めた。原価を理由に、他の軽自動車やコンパクトカーで採用が見送られるこれらを、商品性の要素として重視したことは、国内で市場規模が膨らむ軽自動車やコンパクトカーをより安全に利用できる安心を消費者にもたらす。過去にも、エアバッグやABSをいち早く国内で採用してきた本田技研工業の、人を中心とした安全なクルマづくりを体現した軽自動車である。 |
|||||||||||
53 |
三好 秀昌 ▼コメント ▲閉じる |
10 | 3 | 7 | 3 | 2 | |||||
【トヨタ RAV4】 RAV4はクルマを使って‘遊び倒す‘というメッセージが込められたSUVで、しっかりとしたボディや新しい4WD機構(トルクベクタリング)によって運転操作が難しい雪道でさえとても容易にコーナーを走り抜けられる。またプロペラシャフトの前後を完全に切り離し、4WDから完全なFF(前輪駆動)に変化させ、燃費を向上させる機構などメカニカル部分でも新しいものを取り入れている。その結果、エコな面とアクティブな面が調和した全方位型のクルマとして仕上がったことを高く評価した。 |
|||||||||||
54 |
森口 将之 ▼コメント ▲閉じる |
6 | 3 | 10 | 3 | 3 | |||||
【マツダ MAZDA3】 多くの人にとって手が届く手頃な車格の量産車で、ここまで美しさにこだわったデザインをまず評価したい。日本の伝統的な美意識である「引き算の美学」を具現化すべく、線をなくすことで生まれる余白の豊かさを大切にし、キャラクターラインで個性を表現するのではなく、面に当たる光の移ろいで動きを表現することに挑戦したという目標は、見事に達成されている。それがデザイナーの力だけによるものではなく、生産現場などの協力もあって実現した、全社的な取り組みの成果であることにも注目している。インテリアは対照的に機能重視に仕立ててあり、ドライビングポジションを含めリラックスして運転に集中できる。選考時点でエンジンは3種類あるが、個人的にはエントリーモデルである1.5Lガソリン車が、乗り心地やハンドリングも含めてもっともバランスが取れており、価格を考えればこのクラスで最良の1台と考え、最高点を与えた。 |
|||||||||||
55 |
諸星 陽一 ▼コメント ▲閉じる |
5 | 10 | 2 | 3 | 5 | |||||
【トヨタ RAV4】 クルマの基本は「セダン」であると言われます。しかし現代では世界的にSUVのシェアが伸び、今や多くの人がSUVを求めるようになってきました。日本でミニバンが隆盛を極めた時代は、日本だけのローカルな出来事だったので、私も「セダンがクルマの基本」だと考えていましたが、SUVがここまでシェアを伸ばしてくると「クルマの基本はSUV」だと言ってもおかしくないと考えるようになりました。ユーザーがSUVを求めているなら、SUVが基本と置き換えられていくのは正解だと思うのです。そうしたことをベースと考えるようになった状態で、日本市場に復活したトヨタRAV4はまさにクルマの基本と考えていいモデルだと考えます。アメリカを基本に考えているモデルなのでボディサイズは大きめではありますが、2種のパワーユニットと3種の4WD+2WDという選択肢の多さが大きな魅力であり、走破性の高さも素晴らしいものでした。今後PHVも追加設定されるとのアナウンスもあり、将来的な可能性も含めて最高点数を与えました。2019年を振り返ったときに「RAV4が日本に復活した年」というキーワードも大切にしました。 |
|||||||||||
56 |
山内 一典 ▼コメント ▲閉じる |
5 | 10 | 5 | 3 | 2 | |||||
【マツダ MAZDA3】 自動車のデザインの世界は、今、一種の閉塞状況にあって、大衆ブランドであろうと、プレミアムブランドであろうと、強度が高く趣味の良い・・・要は「美しい」クルマは本当に少なくなってしまった。次の時代へ向けての、なんらかの過渡期なのだろうと思う。そんな中にあって「魂動」を掲げる近年のマツダがリリースするクルマは、どのクルマも、エクステリアもインテリアともにデザインの完成度が高くて、ちょっと息苦しくなるほどだ。「美しいものは美しい」がわかる世界中の自動車デザイナーが意識している自動車デザインが、マツダの自動車デザインだ。言い方が的を射ているかどうかは不安だが、かつてのピニンファリーナのような憧れの存在、イタリア車以上にイタリア車なのが、今のマツダだ。もちろん、ステアリングを握った瞬間に伝わってくるソリッドで重厚な手応えや、走行中に感じるクルマのダイナミクスも、かつて日本車が目指していたドイツ車のお株を奪うような仕上がりでため息が出るほど。日本のプレミアム・ブランドだ。 |
|||||||||||
57 |
山田 弘樹 ▼コメント ▲閉じる |
3 | 10 | 5 | 5 | 2 | |||||
【トヨタ RAV4】 世界的にSUVが潮流を作るなか、日本でもようやく現代的で若々しSUVが誕生したと感じました。経済状況の苦しい日本において、我々が現実的に購入可能なSUVとして、RAV4は魅力ある商品性を実現したと思います。今後スペシャルモデルの登場などで、よりそのキャラクターにパンチを与えてくれることを期待します。輸入車としてはBMW3シリーズの完成度が光りました。高価格帯の車輌であることは事実ですが、その価格を納得させるクルマ造りは、日本勢にとってもひとつの指標になると感じます。 |
|||||||||||
58 |
山本 シンヤ ▼コメント ▲閉じる |
3 | 10 | 7 | 4 | 1 | |||||
【トヨタ RAV4】 現在、カムリを超えるトヨタのベストセラーにも関わらず、「攻め」のフルモデルチェンジを行なったことを高く評価しました。SUVの原点に戻った力強いエクステリア、シンプルなデザインながら質感の高いインテリア、軽快なフィーリングのガソリン/力強いハイブリッドのパワートレイン、意のままの走りを誰でも気負いなく体感できるシャシー/四駆システム、オンオフ問わないバランスの取れた走行性能の高さなど、まさに現代のマルチパフォーマンスカーだと思っています。日本市場では3年ぶりの復活ながらもブランクを感じさせない人気から、RAV4ブランドの高さも感じています。 |
|||||||||||
59 |
吉田 由美 ▼コメント ▲閉じる |
1 | 6 | 10 | 5 | 3 | |||||
【マツダ MAZDA3】 私の日本カーオブザイヤーの選考基準は、「I(私)」個人のクルマ選びではなく、「We(私たち)」もっと多くの人が幸せになるクルマ、という視点で選考を行なっています。マツダは見えない部分まで地道な改良を積み重ねてクルマを「深化」と「進化」をさせ、マツダ3は燃費と環境性能を確保しながら走る歓びを追求する、マツダの第3のスカイアクティブエンジン「SKYACTIV-X」で内燃機関の技術革新に挑戦。しかし一番の魅力はエクステリアデザインの美しさ。そこに艶のあるボディカラーが魂を吹き込み、街で見かけても華があります。見るたびに恋をしそうなクルマです。 |
|||||||||||
60 |
渡辺 陽一郎 ▼コメント ▲閉じる |
10 | 5 | 6 | 3 | 1 | |||||
【トヨタ カローラ/カローラツーリング】 カローラは長年にわたり、日本に最適な5ナンバー車の手本として歩んできた。従って新型カローラも、ヤリスとは異なる上級5ナンバー車用のプラットフォームを開発して、上質な運転感覚を従来型と同等のボディサイズで実現すべきだった。その意味で3ナンバー化は残念だが、日本向けのボディを開発して全長も4500mm以下だから、今でもセダン&ワゴンでは運転しやすい部類に入る。全幅も大量に売れた先代プリウスと同じ1745mmに抑えた。小回り性能も良い。エンジンは古い(といってもヘッド部分は刷新したが)1.8Lを使って価格を割安にした。そして走行安定性、乗り心地、内装の質は、先代型に比べて大幅に向上している。一方同じトヨタのRAV4は、一度日本を見捨てて海外専用車になり、SUVがブームになると国内販売を復活させた。SUVとして優れた商品ではあるが、日本のユーザーに対する想いの深さは、カローラと雲泥の差だ。カローラは3ナンバー化を余儀なくされながら、日本を諦めず、悩み抜いて開発を行った。その気持ちはユーザーに必ず伝わる。 |